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アメリカでの周産期医療を視察してきました!

ARES認定セラピスト
助産師
安井 みか

 皆さん、こんにちは。助産師の安井と申します。私は今回ボストン海外看護研修へ参加する機会を得ました。そこには、予想もしなかった世界があり、毎日新鮮でした。当たり前と思っていたことが、そうではなく、答えは一つではないと感じました。世の中の常識ってなんだろう?なんて思いました。
 毎日が刺激的でわくわくしたボストン経験を凝縮して、皆様へもお届けできたら、と思います。精神的な満足感も皆様に伝わったら嬉しく思います。

ボストンというところ
 シーフードがおいしく、治安や交通の便もよく、医学、美術、音楽が活発な、歴史を感じる、洗練された街という印象をうけました。アメリカでも北東部は医療が進んでいる地域の一つです。
 ボストンには、医療系の大学が数多く存在しますが、それ以外にも美術系、工業系の学校があります。よくきかれる大学としてはハーバード大学、バークリー音楽大学、マサチューセッツ工科大学などです。そのためにボストン住民の平均年齢はなんと20代だそうです。他には、ボストン美術館や小澤征爾さんが2002年まで率いていたボストン交響楽団が有名なのではないかと思います。
 また、ボストンはウイメンズヘルスのムーブメント発祥地でもあります。アメリカの歴史を振り返っても頷けるところです。

ボストンでのアロマセラピーは・・・
 残念ながら、ボストンでアロマセラピーに触れる機会はありませんでした。
地元の人にきいたり、インターネット検索をして、わずかな情報を得ましたが、時間の関係から施設へ訪問することはできませんでした。研修先病院で尋ねると?あまり普及していない印象を受けました。私が行っているアロマセラピーについて説明し、一日の疲れを取り癒されることから宿泊先でもアロマを楽しんでいることを伝えました。
 代替療法のリフレクソロジー、ヨガ教室を見かけることもありました。国籍、人種が混じりあっている国だけあって、それぞれの流儀で行われているようでした。

病院、ヘルスセンターの視察 〜心に残ったこと〜
 周産期医療を視察しました。助産師またはそれに携わる多職種の方々と共に施設の訪問をさせて頂きました。経済的に苦しい女性でも健全な妊娠、出産ができるよう尽力している姿を見て、社会的に意義のある仕事だと感じました。役割を持ち、貢献していることに感銘を受けました。
また、助産師は“助産師活動”のアピールをしていました。自然分べんのすばらしさや、助産師が女性や母子に援助できる身近な存在であることを伝えていました。世界中、どこにいても助産師がいる限り、女性の健康や母子保健を考えてくれる人がいるということは心強くもあり、嬉しく思いました。視野を広く持ち、規模の大きな考え方に感化させられました。家族を想い愛する気持ちに国境はありません。
院内の設備は日本で普及していないものも多くありました。患者や家族が自由に使えるLearning Centerもそのうちの一つです。患者の為に本やコンピューターがおいてあり、Librarianも常勤しており、自由に質問することができます。患者や職員がそれぞれの立場で自分に必要な情報を検索でき、また9ヶ国語に対応していました。小冊子を無料で配布したり、ハンディキャップのある方もコンピューターが使えるよう工夫されていました。

 礼拝堂も印象に残っています。患者、家族、職員、誰もが使用でき、自分だけの時間を作ることができます。こういう心落ち着く空間は大切であり必要だと感じました。
電子カルテは当たり前で、毎日着用するユニフォームから内服薬、物品管理まで、効率よくコンピューター管理されていました。妊婦健診を受けたヘルスセンターでの情報が、分べんで来院した病院のコンピューターで見られることは、医療事故防止、仕事の能率化に繋がっています。なんてハイテクなのだろう・・・と感じ、タイムマシンで15年も20年も未来の国へ来たような錯覚に陥りました。
 また、国をあげての健康増進に関連した組織がある、というのも驚きでした。
電話一つでパンフレットはもちろん、ほしい情報が得られる、専門家からのアドバイスも受けられる、患者、家族が取り残されることなく前向きに取り組めるシステムの充実振り、寛大さに驚きました。日本もこうなれば良い、どうしてこんな格差が生じたのだろうか・・こんな便利で、ここでは普通に使われているものが日本にはないのだろう?と考えずにはいられませんでした。
 アメリカの医療事情は、根底にある→保険の違い、→寄付金の額が違う、→ボランティア精神が普及している、など様々な要素が絡み当っていると思われますが、何といっても医療保険の違いが大きく左右しているように思えました。すべてがこれに関連しているのです。受診可能な施設が制限され、ましてや搾乳機のレンタルにまで及んでしまう保険の威力を感じました。経済的に余裕のある人は高い質のよい医療・サービスを買うアメリカ、皆同じ扱いの日本、それぞれ一長一短はあります。アメリカでは正職員として働いていても保険が買えない中間層が問題になっており、2〜3時間待ってでも診察が受けられる日本の医療保険はすばらしい、という意見もありました。
 皆様、「ピンクリボン」をご存じですか?乳がんの早期発見の重要性を訴えるためのシンボルマークです。(特集は終了してしまいましたがhttp://pinkribbon.yahoo.co.jp/をご参考下さい。)私が滞在中はちょうどピンクリボンでお馴染みの乳癌に対しての意識を訴える期間であったため、いたるところでピンクリボン商品を見かけました。これらは一般の人が普通に購入し、そのうちの何パーセントかが寄付金として使われるというシステムでした。一人一人が寄付して手助け出来ることに感動しました。自分たちの問題として捉えているようでした。乳癌以外にも病院のロビーで病気に対しての啓蒙活動や話し合いの場を持つなどの取り組みは数多くありました。

ボストン研修で感じたこと
l相違性を認めお互いを尊重する考え方を持ち、作り上げていく医療が実践されている。
→受け入れてもらえる嬉しさ “見知らぬ人として現れ、友達として去っていくのね”といって頂きジーンとしました。気持ちは言葉を超える!と感じました。
lそれぞれの職種が自立しており、専門性が追求、分業化されている。
l理念に向かい向上していくための多職種間での相乗効果が発揮されている
l合理的でいかに効率よく成績を上げられるかの追求がされている。
l病院が人を育て(病院が学費を援助してくれるシステムがある!)上手に活用している。
l協同力を生かした柔軟な思考力である。
l医療保険を取り巻く問題点がある
l世界規模での母子保健を視野に入れて活動されている
l国をあげての健康推進する組織がある
 などを感じました。国際化が進み、医療は世界的な規模で考える時期に来ていると感じていた為、今ここにいれることを、なんてすばらしいのだろう!と感謝しました。
 ボストンでの思考は常に建設的で前進しています。物事は時間が流れ自然に変わることはありません。意図して変わらなくては得るものは限られてしまうのです。

アメリカでの考え方
 まず意思表示をきちんとすることが求められます。とにかく、はっきりしています。可能であるのなら、やりたいことにはとことん付き合ってくれますし、無理なら無理とはっきり言ってくれます→これこそがアメリカ的考え方で気持ちが良かったです。
 褒めて育てる→良い所を見つけて下さり、前向きな考え方が多かったです。ユーモアは常に飛び交っていました。
 “すべての行動は自分の責任においてする”という前提のもとに成り立っているように思えました。
 文化や歴史も踏まえて、日本・アメリカでは美徳とするところが違いますが、両方の良い点を感じることが出来ました。日本を離れてありがたみを感じたり、きめ細やかな配慮をしてくれる多大な日本の潜在能力を感じました。アメリカでの体験から学んだことを、そのまま日本へは適応はできません。日本での良い点は生かし、アメリカの良い点は日本で適応させて、両方の良いところが生きていったらと思います。日本もアメリカも問題点はありますが、同じように挑戦している人たちがいると思うと勇気付けられる気がしました。

まとめ
 医療者は専門性の高いサービスを提供できるように、プロとしてのトレーニングを積み、患者そして家族の為に考え、実践することが大事です。アロマセラピーも専門性をもってプロとして働くという意味では同じです。微力ながら、自分が出来る場所で、出来ることを行い、一人でも多くの方が少しでも楽になれますよう願ってやみません。 
 今回の貴重な体験はアロマセラピーに関しても生かされ、繋がっていくことだと思います。広い視野を持ち今後の糧として、向上していきたいと思います。


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